たいやきさんは本を読む

臨床心理士・公認心理師の読書ブログ

2010-01-01から1年間の記事一覧

本日読了[144冊目]野矢茂樹『論理トレーニング101題』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「批判することは対立することではない」 この本は5章構成で、第5章は「論証を批判的にとらえる」です。 その為の前提として、1章と2章で接続表現と論旨の流れを捉える練習をし、3章と4章で「根拠」「導出」「結論」「演繹」「推…

本日読了[143冊目]永井均『ウィトゲンシュタイン入門』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「幸福な人の世界は不幸な人の世界とは別の世界である。」 最近悩んでます。 悩みとは、現時点ですぐにその問題が根本的解決を許さない、または常識という呪縛を解放しなければいけない類のものである。 こういうときに本を読んでも字面…

今日の心理学用語11「パラノイア」

パラノイア (paranoia) 「妄想症や偏執症と訳される精神病である。 通常、幻覚を伴わず発症年齢が遅い(平均40歳前後)。 ドイツの精神科医であるクレペリンは、内的原因から発生し、思考、意志、行動の秩序と明晰さが完全に保たれたまま徐々に発展する、…

本日読了[142冊目]有川浩『塩の街』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「汚くてずるくて身勝手なことがよそでどんなに横行しても、自分が見る部分にさえそれが入ってこなければそれでいい。」 最初は真面目でいじらしい真奈が可愛いなと思っていたのだが、読み進めていくうちに我儘で、良くない意味で子ども…

今日もものろーぐ

寝正月ならぬ寝夏休み。 本読んでないなぁ…。ブログに書くネタが(-_-;) 大学生活の中で細切れの空き時間に読んでた方が進む気がする。 ハードカバーは持ち歩きにくいから休みの日にゆっくり家で読みたいのだけれど。 僕の部屋には睡魔が同居しているようです…

本日読了[141冊目]マーク・S・ブランバーグ 塩原通緒(訳)『本能はどこまで本能か ヒトと動物の行動の起源』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「DNAだけでなく環境にも、生物を成り立たせるのに不可欠な情報が貯蔵されているのだ。」 著者は生得論にかなり批判的な目を向けている後生論者(環境論者)です。 遺伝子に組み込まれた本能行動でも、環境が持つ重力、温度、匂い(化…

今日の心理学用語10「海馬」

海馬 (hippocampus) 「断面の形がタツノオトシゴに似ることが名前の由来。大脳半球(右脳と左脳)の外側を構成する大脳皮質の古皮質に属する。大脳皮質のうちでは脳の発生的に古いほうで、細胞構築は単純かつ規則的である。大脳新皮質の内側にある大脳辺縁系…

今日の心理学用語9「記憶術」

記憶術 (mnemonics) 「そのままでは覚えにくい多量の単語や数字などを効率的に記憶するための技法。多種多様な技法があるが、それらには本質的な共通点がある。多量の記銘材料を少数の高次の単位に変換したり、互いに無関連な記名材料に意味のある構造を与え…

またまたものろーぐ

今日は一年ぶりに会った高校の頃の友人と飲み、そして語らいました。 「変わらない」のは既に芯が完成してるってことだと思うのです。 10年後、20年後に同じように飲み、語らい、同じように青臭い話をしていたいものですね。

またものろーぐ

今日は昨日と同じ生徒さんに「ONE PIECE」を勧められ、貸してもらいました。 僕は今まで読んだことが無かったのですが、漫画は好きなのでやっぱ読むべきかなと。 生徒さんのお母さんにも勧められたのがなんか嬉しかった(*^_^*) 温かい家庭像が想像できます。

たまにものろーぐ

最近アンニュイな気分です。何してもあまり楽しくない。ちょっとノルマが多すぎたな。 ところで駅の近くに冥土喫茶ができたようです。 今日家庭教師をしている生徒さんに超勧められました。(寧ろ行けと) 冥土喫茶のあのこっぱずかしさはなんなんだろう… 誰…

本日読了[140冊目]夏目漱石『文鳥・夢十夜』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「住み悪いとのみ観じた世界に忽ち暖かな風が吹いた。」 漱石の短編集。 上の言葉は本書所収の「思い出す事など」から。話に感化されて自分も寂しい、虚しい人生の終わりのような気分になってしまった。「思い出す事など」は病床の漱石…

今日の心理学用語8「夢」

夢(dream) 「心理学的には、睡眠中に認められる心理的現象で、非論理的でまとまりのないイメージの連続のことを指す。生理学的研究では通常睡眠時90分間隔で生じるとされ、睡眠の一段階であるREM睡眠(Rapid Eye Movement sleep)時に主に生じている…

今日の心理学用語7「ジェームズ=ランゲ説」

ジェームズ=ランゲ説(James-Lange theory) 「情動体験、つまり怒りや悲しみといった感情の動きがどのような過程を成しているかを説明する古典的理論の一つである。通常は、怖いものを見て、恐怖を感じて、身体が震えるという受容器で得られた刺激を脳で受…

本日読了[139冊目]大西泰斗/ポール・マクベイ『ネイティブスピーカーの前置詞』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「前置詞の「気持ち」」 ハートで感じる英文法と合わせて購入したものです。 英文を読むうえでやはり前置詞は結構重要かなと。 前置詞自体のニュアンスはハートで感じる英文法で十分理解したと思います。この本にはイディオムが沢山載っ…

本日読了[138冊目]五家周子、他・縣秀彦(監修)『太陽系の地図帳』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「太陽からの絶妙な距離が奇跡の理由」 私たちの存在は奇跡である。 宇宙からみたらちっぽけな地球という惑星に、文化的有機物が存在する。 そのような地球ができるまでも奇跡というに相応しい偶然の重なりの上に成り立っている。 そう…

たまにものろーぐ

夏休みも残り半分 夏休み前に立てた勉強(英語とドイツ語)や読書(積読100冊以上)やゲーム(スクエニRPG3本クリアしたい)や漫画(積読500冊位?)やビデオ(GANTZと化物語とけいおん!!視なきゃ)を消化するための計画は予想通り滞り気味。 た…

今日の心理学用語6「セロトニン」

セロトニン(serotonin) 「哺乳動物ではアミノ酸のトリプトファンを原料にして、鉄やナイアシンといったミネラルやビタミンB6を用いて体内で合成される。トリプトファンは食事から摂取したタンパク質が分解されて作られる。特に動物性たんぱく質に多く含…

本日読了[137冊目]スティーブン・J・グールド/鈴木善次・森脇靖子(訳)『人間の測りまちがい 差別の科学史』☆☆☆

一番気に入ったことば「被暗示性」 偏見を無くすことは難しい。 無意識に偏見を持ってしまうことや、「客観的」データが先入観によってずれてしまうことがある。 この本は心理学や文化人類学において差別を正当化するような論が作り上げられた例を沢山取り上…

本日読了[136冊目]溝口徹『「うつ」は食べ物が原因だった!』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「オーソモレキュラー療法」(栄養療法) この本は食事から得られた栄養と脳内神経伝達物質の関係について書かれた本です。 学術的な知識についてはそれほど触れられてないので、一般に広く受けいれられ易いと思います。 「うつ」で悩ん…

昨日読了[135冊目]入不二基義『シリーズ・哲学のエッセンス ウィトゲンシュタイン 「私」は消去できるか』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「「思考し表象する主体」の方は、この書物の中には書き込めないということである。」 ヴィトゲンシュタインについてはほんの少ししか知らないのだが、この本はヴィトゲンシュタインに対する興味を喚起する力に優れていると思った。 そ…

昨日読了[134冊目]北川東子『シリーズ・哲学のエッセンス ハイデガー 存在の謎について考える』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「思考の祝祭」 意識のレポートを書くためには自己についても様々な視点が欲しいと思いまして、実存主義者の一人ハイデガーについて学ぼうと思い購入しました。しかし時間的制約の為反映させることはできませんでした(;_; 僕はハイデガ…

昨日読了[133冊目]野矢茂樹『入門!論理学』☆☆☆

一番気に入ったことば「矛盾は世界の側にあるのではなく、世界を捉える人間の側に生まれるのです。」 野矢茂樹は学部1年生の時授業で『論理トレーニング』を使ったのをきっかけに知りました。 この本は文章力向上のために論理力が必要と思い購入。 この本を…

本日読了[132冊目]大西泰斗/ポール・マクベイ『ハートで感じる英文法』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「Do you feel it?」 この本は一年くらい前に購入し本棚に放置されていたものです(^_^;) 大学に入りあらためて文法の勉強をしてみようと、この本の購入者の多くがそうであろう、以前にNHK3ヶ月トピック英会話を見ていて、面白そうと思っ…

本日読了[131冊目]小島寛之『完全独習 統計学入門』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「占い師にとって重要なのは、「いかに本当に予言が当たるか」ということではなく、「いかにお客が『予言が当たった』と信じるか」」 この本は僕が毎週金曜日に社会学の先生とその仲間たち(?)で開いている統計学の自主勉強会で使って…

最近よくものろーぐ

今日から新エアコンが起動しました(*^▽^*) まさに人類の英知、科学の勝利だね!。世界が変わる。 溶けていくときの感覚ともおさらばだ。 心、心の容れ物。それは魂の座。僕は誰が作りだしたもの?僕は誰?僕は僕。あなたは誰?。 うーん、もっと現実に生きる…

今日の心理学用語5「精神分析」

精神分析 (psychoanalysis) 「S.フロイトが創始した心理学の理論で、精神分析療法と無意識の深層を研究しようとするもの。一般的にはパーソナリティの機能及び構造に関する理論であり、また、精神分析療法という特殊な心理療法の技術のことでもある。現在、…

いつものものろーぐ

最近読書感想文の更新がされてないのは、本当に本を読んでないからです(^_^;) 夏休みに入り本とゲームを大量購入したのですが、ゲームの方にはまってしまいあっという間に二週間が経ってしまったという感じです。 あと漫画読んでたり。ついさっき『けいおん…

今日の心理学用語4「投影法」

投影法 (projective technique) 「先にあげたロールシャッハテストや、バウムテスト(木の絵を描くもの)などの比較的自由度が高く正誤や優劣の評価を下せない課題を被験者に試行してもらい、検査者が被験者のパーソナリティを理解しようとする検査方法のこ…

今日の心理学用語3「バーナム効果」

バーナム効果 (Barnum effect) 「多くの人々に当てはまるような一般的なパーソナリティ記述を、自分に当てはまる個人のパーソナリティの特徴として受容する傾向のこと。占星術やタロットカードなどの占い、臨床家が実施するパーソナリティ検査が受容されやす…