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臨床心理士・公認心理師の読書ブログ

今日の心理学用語11「パラノイア」

パラノイア (paranoia)



「妄想症や偏執症と訳される精神病である。


通常、幻覚を伴わず発症年齢が遅い(平均40歳前後)。


ドイツの精神科医であるクレペリンは、内的原因から発生し、思考、意志、行動の秩序と明晰さが完全に保たれたまま徐々に発展する、持続的で揺るぎない妄想体系である。と定義した。


アメリカ精神医学会の精神疾患の診断・統計マニュアルであるDSM−Ⅳでは妄想性障害として分類されている。妄想は、被害妄想と誇大妄想が基本で、嫉妬、心気症(健康に異常に拘り心配すること)、色情狂などに分類されることもある。」




ある漫画で「通常、妄想と現実の区別ができるような境界線を心に持つ者が常人とされ、精神病の人はその境界線が曖昧、もしくは無いのだ。」という意味のことが書いてあり、なるほどーと思いました。例えばもし見た夢の内容が現実としか判断できなくなったら怖いと思いませんか?


最近ちょっと寂しい気分なのですが、原因がおおよそわかっているし、その解決方法もわかる。しかし、もし原因不明で自分を慰める方法を知らないなら、恐ろしい妄想にとらわれてしまいそうな気がします。


逆に楽しい妄想(空想)もあるわけで、このようなものは一般的に文化や文明に貢献してきたことは言うまでもないし、僕自身は人生を潤いあるものにするための秘訣だったりします。


妄想や空想は、創造と破壊の力をもつのです。