一番気に入ったことば「批判することは対立することではない」
この本は5章構成で、第5章は「論証を批判的にとらえる」です。
その為の前提として、1章と2章で接続表現と論旨の流れを捉える練習をし、3章と4章で「根拠」「導出」「結論」「演繹」「推測」を軸に文の構成を学ぶ。
文章を書く人全般が活用できる本ではないでしょうか。
特にレポートや論文を書く人、大学の演習などで議論するときに役立つと思いました。
文章もわかり易く、適度にユーモアを交えていて読みやすい。
著者は5章で(たぶん)演習などで発言できない人は恥ずかしがらずに質問しよう。ということを強調しています。
質問や批判は問題を共有することである。
僕も、もちろん恥ずかしい、的外れではないか、わからないのは自分だけ?と心配したり、気兼ねして頭がいっぱいになることがあります。
しかし、質疑応答の場で気負い立ち発言することは場を生き生きとさせてくれると思います。今後社会生活を送る中で、重要な場面で主張をしなければならないこともあるでしょう。大学での質疑応答の場はそんな時の為の練習だと思って、時に滑稽であっても、できるだけ立論者に有益となるような批判をしていきたいと思っています。
- 作者: 野矢茂樹
- 出版社/メーカー: 産業図書
- 発売日: 2001/05/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 75人 クリック: 1,253回
- この商品を含むブログ (551件) を見る