たいやきさんは本を読む

臨床心理士・公認心理師の読書ブログ

2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

本日読了[244冊目]ダニエル・C・デネット/山形浩生訳『自由は進化する』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「自分を思いっきり小さくすれば、事実上すべてを外部化できる」 上記のことばはデネットの前著『自由の余地』で語られたことばであり、この本ではさらに点状の自己という発想から脱却し、「自分自身を大きくすれば、驚くほど多くのもの…

本日読了[243冊目]野村美月『文学少女と飢え渇く幽霊』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「いつかそんな荒々しい物語が 閉ざされた世界で生きる欠点だらけの人たちが 嘘の無いまっすぐな魂が 胸が張り裂けそうなほど愛おしくなってゆくの。」 前半は遠子先輩の緩さにだらけますが、それでも暗号や幽霊などの謎に先を読ませる…

今月観た映画

①『アイアンマン2』②『ダウト〜あるカトリック学校で〜』③『ソラニン』④『ヘルボーイ』⑤『東京島』⑥『ゴールデンスランバー』⑦『ヘルボーイ・ゴールデンアーミー』 ①前作の方が面白かった(カッコよかった)ように思います。それでもトニー・スタークはかっ…

本日読了[242冊目]夏目漱石『三四郎』☆☆☆

一番気に入ったことば「美禰子」 青春と言うにはあまりに淡白な印象を受けます。 それは非人情の文体によるものだからでしょうか。 女性に対して素直になれないというか、考えすぎてしまい距離を置いてしまう三四郎。 今の僕にもそういうところがあるかなと…

本日読了[241冊目]ルドミラ・ゼーマン/松野正子訳『ギルガメシュ王のたたかい』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「死こそ、この世で、もっとも悪いかいぶつだ。」 この本ではギルガメシュとエンキドゥが怪物フンババやイシュタールのけしかけた天の雄牛と戦います。 単なる英雄譚ではなく、愛や友情、勇気、生と死といった物語としての必須要素が盛…

本日読了[240冊目]ニーチェ/丘沢静也訳『ツァラトゥストラ(下)』☆☆☆

一番気に入ったことば「これが、生きるってことだったのか?よし!じゃ、もう一度!」 この本はいわゆる哲学の本ではなく、変人ツァラトゥストラの(精神における)旅の物語です。 ニーチェの思想をニヒリズムと言う言葉でまとめることがしばしばあります。 …

かなだものろーぐ3

食の違いについて。 カナダ、僕が行ったのはアルバータ州のエドモントンなのでカナダ全体ではないかもしれませんが、当然日本とはスーパーの品揃えが違いました。 まず目に付いたのがbreadの種類が豊富です。日本でいう食パンの種類で白パンの他に全粒粉や数…

本日読了[239冊目]野村順一『色の秘密』☆☆

一番気に入ったことば「ライト・トーナス値」 色に関する雑多な知識が載っています。 実験による客観的事実から主観的通説までなんでもありです。 上記のライト・トーナス値とは、光や色彩によって筋肉が緊張、弛緩する現象を、脳波や汗の分泌量から測定した…

本日読了[238冊目]E・ブロンテ/鴻巣友季子訳『嵐が丘』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「あいつの俤がちらついて俺の目をあざむく。この世は丸ごと、あいつが生きていたことを、俺がそれを失ったことを記す、膨大なメモみたいなものなんだ!」 読み始めは登場人物たちの悪態に不快感を持ちつつも、なぜか楽しい気分で読めま…

9月6日読了[237冊目]フロイド・E・ブルーム/久保田 競・中村 克樹訳『脳の探険(下)』☆☆☆

一番気に入ったことば「サブスタンスP(あるいはP物質)」 サブスタンスPは、痛みに関する情報を伝える特殊な神経伝達物質と考えられています。 心の哲学よく痛みが他者や人間以外の動物にもあるかという問題が提起されますが、脳神経科学としてはこの物…

9月1日読了[236冊目]フロイド・E・ブルーム/久保田 競・中村 克樹 監訳「脳の探険(上)」☆☆☆

一番気に入ったことば「モノアミン伝達物質」 随所に散りばめられたイラストの美麗さで購入。脳や神経系がカラーで描かれ、構造がわかり易いです。 ちなみにモノアミン伝達物質とは、ニューロン自身がアミノ酸から合成し、身体活動や情動に深く関わっている…

あいむほーむものろーぐ

先程家に到着(^^) 日本には昨日午後3:30頃到着したのですが、なんやかんややってるうちに空港を出たのは7:00位に。 なので昨日は東京に滞在し、今日在来線を乗り継ぎ、途中軽く観光などをしながら帰ってきました。 日常に戻るのを少しだけ先延ばししたく…