たいやきさんは本を読む

臨床心理士・公認心理師の読書ブログ

映画備忘録8月9月

●キングダム大将軍の帰還

王騎将軍のキャラが好き。娯楽として楽しめました。

●ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)

元の映画と多少違うと思うけど、大筋は同じ。藤子・F・不二雄原作の映画はやっぱよいね。

●忍びの国

漫画のような忍者像を実写にした映画だと思いました。緊張感がない。エンタメと言えば聞こえはいいけど、私には見どころがわからなかったです。

●パプリカ

今敏監督作品リバイバル、映画館で視ました。現実と幻想が曖昧になる感覚が楽しかったです。

●映画ちいかわ 人魚の島のひみつ

物語自体はほぼ原作通りですが、演出や表現の異なるところが興味深かった。物語の流れもよりわかりやすくなっていたと思います。

●Flow

3D映像はPS4くらいのグラフィックかな。擬人化されてはいるけれど、動物と擬人の間くらいの表現がなされています。

●小さな魔女とワルプルギスの夜

原作はドイツの児童文学らしいです。日本人には作れない独特の世界観が見どころ。

●orange

恋愛映画と思って視たら少し違っていました。

●SEKIRO NO DEDEAT

原作ゲームが大好きで映画版を視ました。うまくまとめられたダイジェスト版です。…と思っていたらどうやら後日アニメ版で完全版を視られるらしいです。

●ROOKIES-卒業-

原作漫画もドラマも視聴済。懐かしいなと思いながらも、記憶が薄れていたので展開も忘れていて楽しめました。

●映画ちいかわ 人魚の島のひみつ(2回目)

特典第5弾『ひみつ本』が欲しくて2回目視聴しました。ひみつ本では原作者ナガノさんの初期設定が見られます。満足。

●図書館戦争

自衛隊とか軍隊ものが好きな人は楽しめるかも。

●図書館戦争-THE LAST MISSION-

後で調べたらドラマ版の2作目があり、本作は3作目らしい。銃撃戦がサバゲ―みたいな印象でした。

●オデュッセイア

IMAXで視たら、音響と映像がやはり違っていていい体験でした。映画は3時間でしたがダレずに視ることができました。家での視聴だとダレるかも。物語は原作とは異なりますが、映画の枠に収まるようにうまく改変されているなと思いました。

●ルックバック

原作漫画もアニメ版も視聴済みですが、実写版が最も素晴らしい出来、と思いました。勿論原作の良さありきですが、映画独自の表現で昇華させた作品だと思います。

(730冊目)山崎孝明(編)『臨床心理学第25巻第6号 特集学派論:公認心理師時代に学派を再考する』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「どうしてアカデミアでこんなにも人を攻撃することが正当化されるのか」

 

多くの心理士はある学派に依っていますが、中には「折衷派です」と言う人もいます。

 

多くの諸先輩方が各所で言っていますが、私自身も自らのオリエンテーションとする学派を軸にしながらも、それ以外の参照枠や技術を一部使って仕事をしてきました。

 

上記「気に入ったことば」は東畑開人先生の言葉ですが、私自身も同じことを思ったことがあります。

 

精神分析系の学派を主軸にする年配の女性でしたが、私の現場での仕事を聞くこともなく、「応用行動分析を専門としています」と自己紹介した途端に批判的で攻撃的な言葉を浴びせられ、会うたびに攻撃してきました。

 

この本を読んで、あぁ自分のアイデンティティに自身が無かったから他者を攻撃することで自分を安心させていたんだな、と理解しました。

 

恐らく、「折衷派」と言う方はそのような攻撃を避けたいという思いもあるのでしょうけれど、私は自分の主軸とする学派はきちんと主張するべきだと思いますし、社内で複数の心理士のリーダーになった際には、同時に相手の学派も聞いていました。

 

私自身は他の学派を否定したり攻撃したりしません。寧ろ違いやその有益性を活かせることがあるだろうと思い、学ばせてもらうこともありました。

 

先ほど挙げた攻撃性の高かった女性は会社内で会った数十人の心理士の中の、ほんの一部の人であり、多くの方は(新卒者や社会人5年以内の方が多かったです)自己の学派や相手の学派を、大学で学んだこと、くらいの捉えだったと思います。

 

因みに私が大学院で師事した先生は、精神分析の研究とクライアント中心療法が主でしたが、私はどうしても認知行動療法が学びたくて、自分で本を読んだり外部研修に行ったりしていました。ただ、その先生も大学院で認知行動療法の講義を担当していました。

 

また、大学院の先生方も、認知行動学派、応用行動分析学派、所謂精神分析学派、ユング派等様々な先生方がいたし、(表面上は)そんなに仲が悪い感じもしなかったですね。

 

元々精神分析学派なのに、認知行動療法学会の役員やっていた先生もいたし、私の場合は割と柔軟な環境で育ったというか、寧ろ色々な学派の方が異なる知識や技術を使って研究・治療していることを面白く(興味深く)感じていました。

 

心理士同士で学派論を語る機会はあまりないですが、もし可能なら異なる学派の方と生産的な議論をしてみたいものです。

 

 

 

 

(729冊目)外山滋比古『日本語の作法』☆☆☆

一番気に入ったことば「「ください」が多すぎる。「ください」は命令形であって、目上の人には使えない。対等の間柄でも強すぎることがある。」

 

著者の怒りや不満が満載のエッセイです。

 

気に入ったことばの「ください」をこれまで気にしたことがなく、へー…と思って勉強になったなと思うと同時に、「ください」は命令形で目上の人には失礼!という知識を得たことで、私自身使用を控えるけれども、逆に知らずに使う人に対して蔑む気持ちが湧いてくる源泉になるように思うと、知らなくてもよかったのでは?と葛藤する気持ちが芽生えました。

 

他、うんうん、そうだよね!と共感する内容もありました。

 

『外来語、カタカナ語を濫用するのは怠けであり、相手を小バカにして、わからなけりゃわからん方が悪いという思い上がりがあって不届きである。』

 

私たち心理士は対等性を重要視するので、クライエントや一般の人に専門用語を極力使わないようにと学びますが、ビジネス分野の人がカタカナ語を好んで使うのは、自らの優位性を顕示したり、会社や所属集団における序列や、「知ってる人が仲間」という凝集性を確認する意味があるのだろうと思いました。

 

ビジネス畑の人たちがそれを理解して使っているわけではなく、その分野の文化的なものもあると思いますが、著者の言うように「不届き」という言葉によくぞ言ってくれた!、という気持ちを抱いたと共に、やはりそのような言葉を好んで使用する人には、劣等化や他者を見下す気持ちが表れているなぁと改めて認識しました。

 

勿論、ビジネス畑の人でも他者にリスペクトして接する人、対等に接する人はいると思いますが、これまで関わったり動画で知っている人だとわりかし少ない印象だなぁと。

 

そういう自分はビジネス畑で仕事するのに不向きなのかもしれません。

 

 

 

 

 

(728冊目)東畑開人『野の医者は笑う 心の治療とは何か?』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「私たちは今、軽薄でないと息苦しい時代に生きている。だから、軽薄なものが癒やしになる。」

 

沖縄の心の治療文化を知ることができます。

 

著者の軽妙な文体にときどきクスっとしながら、楽しく読ませてもらいました。

 

最後に臨床心理士である自分自身のアイデンティティを噛みしめる感じに共感しました。

 

私自身臨床心理士(公認心理師)としてのアイデンティティはとても大切なものです。

 

一方でそれが揺るがされることもあります。

 

多くの心理士と同様に、私も「心の治療とは」と自らに問うことがあるし、拠る学派の違いによる批判を受けることもあるし、仕事や人生でうまくいかず、同じことを続けていていいのか?と悩むこともあります。

 

東畑先生は学会等で講演を拝聴することもあります。私からみると既に「お偉い」先生方の一員ですが、この本に出てくる「私」は初学者から中堅あたりの思い悩む心理士の等身大の姿が描写されています。

 

「心の治療とは何か」悩みながら、人に支えられながら人生を進んでいく。その過程にこそ面白さがあるように思いました。

 

 

 

(727冊目)北林絵美里『「カウンセラー」になって月収100万円稼ぐ法』☆☆☆

一番気に入ったことば「カウンセリングを一部の限られた人のものでなくすのは、あなたなのです。」

 

カウンセリングをビジネスとして成功させるためのノウハウ本です。

 

内容は至極真っ当なもので、当たり前で、特別なことは書かれていません。

 

それでも、ここに書いてあることをしっかりと実践できる人は意外と少ないのかもしれません。

 

「わかる」と「できる」と「実践する」で言うと、多くのカウンセラーはわかるけどできていないか、或いはうまく実践できていないのではないでしょうか。

 

とりあえず開業に関しては他の本も読んで勉強を続けていきます。

 

 

(726冊目)キャサリン・A・アンダーソン『悪事の心理学 善良な傍観者が悪を生み出す』☆☆☆

一番気に入ったことば「道徳的反逆者」

 

傍観者効果や社会的手抜き、同調圧力や多元的無知といった社会心理学の知見が多数取り上げられています。

 

基本的には、個人が周囲の他者の影響をどれだけ受けているか、そして主にそのネガティブな側面に対してどのように対処すべきなのかを主張しています。

 

いじめやハラスメント、性的暴力を個人の特性に帰属しない視点は、社会心理学の知識があれば当然と思うかもしれませんが、一定数批判的な方もいると思います。

 

集団を味方にする方法や、共感性をスキルとして向上させることの必要性など、集団心理に起因する「悪事」をどのように予防、対処するのかまで述べていて、希望が感じられる読後感を得られます。

 

ただし、間の悪意はそう簡単に払拭できるものではないだろうと思うし、「道徳的反逆者」と著者が名づけるように、そこには共感力の他に、勇気や気概、あるいは自己統制力や批判的精神、そして時の運といった様々な「力」が必要になるでしょう。

 

いじめやハラスメントと戦い、私のように負けてしまった人が世の中にはたくさんいると思います。

 

法の番人と言われる弁護士も、儲からない事案には見向きもしません。

 

いじめやハラスメントは無くならないし、弱者が被害者となり誰も助けてくれない。学校や会社ではそれが当たり前のように扱われ、先生や会社の役員、ハラスメント窓口に相談しても見て見ぬふり。

 

マイノリティでもいい。私は道徳的反逆でありたいと思う。

 

 

 

 

(725冊目)ダイヤモンド・ザイ編集部『めちゃくちゃ売れてる株の雑誌ザイが作った「株」入門改定第3版』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「「強い動き」は重要な売買サイン!」

 

「入門」の通り、株の売買に関する基本がしっかりと学べます。

 

内容がわかりやすくまとめられているのもさることながら、イラストや図、実際のチャートをカラーで表してくれているので、とても理解しやすい作りです。

 

当面投資の元手が苦しい状況なので、投資用の資金ができ次第株の売買を行いたいと思っています。