[15冊目]斎藤環『心理学化する社会 癒したいのは「トラウマ」か「脳」か』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「人々は、なんらかの方法で、心を実体化、あるいは可視化したいと願っている。」


人は心を実体化して操作したいと願う。


心の操作は万能感に繋がり、心のマーケットをうむ。


心は未だ不明な部分も多く、心理学という学問も発展途上だ。


心理学ブームや脳ブームは間違ったものを事実として残してしまうおそれがある。


哲学から波状した心理学は、その位置を科学的なものにしようとしている。


学問としての心理学と、実用的な心理学への二極化がおこなわれている。


この本の著者はサブカルチャーを主軸に話しつつも、様々な分野の豊富な知識を持つ。


ゆえにある極端に向かわず、誰もが納得しやすい論を提示してくる。


「癒し」「トラウマ」「カウンセリング」「ネオテニー」「ADHD」「PTSD」「心の市場」
このような言葉にピンとくる人は楽しく読めるだろう。


心理学化する社会 (河出文庫)

心理学化する社会 (河出文庫)