一番気に入ったことば「物が豊かになった分だけ、心の方も努力しないといけない。」
この本は全13編にわたって、南伸坊が臨床心理学、というより心理療法について少しだけかじった知識を元にエッセイを書き、それに対して河合隼雄がコメントを書く、といったスタイルで構成されています。
日常的な情景や感情、あるいは思想といったテーマはエッセイ向きだと思います。しかし学問的なテーマについてのエッセイは主張が無く、ツマラナイものになりがちです。
また、南伸坊のエッセイ部分は文末に丁寧語と言い切りのかたちが混在していて読みにくいと感じました。
上記の二文は、大学一年の頃にレポートを書く際の注意として注意されることです。
心理療法について興味はあるけどまったく知識が無い人にとっては、肩肘張らずに心理療法に関する用語を理解するのに良いかもしれません。
- 作者: 河合隼雄,南伸坊
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/08/28
- メディア: 文庫
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