たいやきさんは本を読む

臨床心理士・公認心理師の読書ブログ

(564冊目)七木田敦・山根正夫(編)『発達が気になる子どもの行動が変わる!保育者のためのABI(活動に根ざした介入)実践事例集』☆☆☆

一番気に入ったことば「かけがえのない存在として大切に受け止めることが基本」

 

 

ABIとは、Activity-Based Interventionの略です。

 

基本的にはABA(応用行動分析)の理論を元にした支援ですが、障害を抱える子の支援の具体的事例に沿ってABA以外の方略、例えば外部連携やインフォーマルアセスメントといった福祉の視点も取り入れています。

 

「友達のおもちゃを勝手にとってしまう」、「高い所に登ってしまう」などの不適応行動への対応事例や、「オムツがはずれない」、「偏食が多い」など身辺自立の発達(適応行動の獲得)を促す事例など、計22事例が紹介されています。

 

事例編の構成が私にはなんとなく読みにくいつくりになっていて、あまり頭に入ってこなかったです。

 

基本は未就学児向けですが、22の事例はよくあるものを取り扱っているので、実際の事例と照らし合わせて再読してみたいと思います。