一番気に入ったことば「真面目に子どもの言動に対応すればするほど、知らず知らずのうちに子どものペースに振り回されているのです」
奥田先生のABA技法勉強中!
非常に有用な技法が満載です!
ただし、奥田健次先生の著書に記された技法の殆どは、素人やABAをかじった程度では失敗してしまう可能性があります。
問題行動に簡単に対処しているように見えて、そこにはABAの深い知見と経験は勿論、認知・身体発達の知識や、発達障害の特性の知識、等など一つひとつの技法に様々な知識背景が垣間見られます。
私から見て恐ろしいほどの技術と知識、才能を感じてしまいます。
この本は保護者向けの体ですが、保護者の方々にこの本にあるような実践を求めるのは難しいと思います。寧ろABA・発達障害児支援の専門家向けの学術書と捉えます。
保護者の方やABA初心者にっとては「へーこんなやり方もあるんだ」と思われるでしょう。でもそれでいいのです。療育・治療の希望がもてたなら、その先へ進めばいいだけです。保護者の方はABAの専門家にアクセスする。ABAを用いる支援者は更なる知識や技法の拡充を行えばいい。その為のモチベーションに繋がる為の本と言えます。
私はマンガ版は既読でしたが、改めてオリジナル版を読んで、ABAの基盤を失わないように、心理臨床の職業倫理を踏まえて、常識に囚われないように、問題行動に対応していきたいと奮起しています!