一番気に入ったことば「注意喚起はなんら具体的対策にならない」
この本はヒューマンエラーについて、そのしくみと対策を心理学の視点から述べたものです。
心理学を元としていることも興味深いですが、著者の経験を踏まえた軽妙な文章や、イラストも相まって、楽しく読むことができました。
人は誰しもミスや失敗をしますが、それらが起こりやすい状況や環境、方略の問題等を改善することで、何とか減らしたい。仕事をしている方なら誰しもが抱く悩みではないでしょうか。
私自身も、一時期業務上のミスが多くて、この本を手に取ってみました。
この本ではあまり言及されていませんが、業務過多で認知資源が不足していたり、仕事上のストレスで軽度のうつ症状が起こっていたりすることもミスや失敗を増やしてしまいます。私の場合そういう時期だったと今では思います。