[52冊目]小浜逸郎『エロス身体論』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「ひとりの人間個体の死は、一言で言うなら、「共同体(態)の一時的な解体と変容」」


たぶんタイトルをぱっと見ると性に関する本のように思うだろうが、内容自体は性的なものにそれほど言及してはいない。


精神と肉体の関係性。肉体は単なる魂の容れ物ではない。


身体の物理的刺激は精神状態に影響を与える。


心は外界と分離した身体の内側における働きではなく、外界と繋がり精神を形成する。


記憶も思考も脳の中だけで行われているわけではない。


またその身体は社会との関わりにおいても重要な意味を持つ。


死を考えるとき、個人的な問題としてとらえられがちだが、肉体の消滅が他者に強い影響を与える点を見失わないようにしたい。


エロス身体論 (平凡社新書)

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