一番気に入ったことば「ほめ言葉には、金銭報酬と同じような心理的な効果が期待できる」
心理学の知見から、仕事に必要なリーダーシップや対人関係について学びました。会社で役職がついている人や、社内研修に携わっている人にお勧めです。
ビジネス本には、エビデンスの無い、経験によるリーダーシップ論や対人関係論の本が溢れています。
そのような本は、結局単一事例報告でしかなく役に立ちません。
コンサル系の著者の本は主観的で経験を自慢するかのような内容が多いですね。
そんな本が部分的に役に立つとするならば「こんなすごい人がいるんだ」とモチベーションを喚起されることくらいです。
研究を引用している本でも、著者の拡大解釈があったり、確証性バイアスに基づき自分の都合のよい情報だけを抽出しているだけだったり、というものもあります。
本を読むときは、記述された情報の何がエビデンスで何が著者の主張・感想なのか、更にはエビデンス(研究)の信頼性を疑う視点も必要と考えます。
この本は心理学の研究を引用しながら、ビジネスに役立つ知見がわかりやすく得られます。研究の一つ一つを確認したわけではないですが、少なくとも著者の経験のみで語られているわけではないのである程度の信頼性は担保されています。