一番気に入ったことば「最新の研究から、社会性にかかわる脳の部位には(…)4つのネットワークから構成されていることがわかってきた。」
この本は、(私の師匠の師匠)山口先生の専門である視知覚の研究を主軸としながら、発達障害に目を向けた場合に見えてくる研究知見をまとめたものとして構成されています。
読んでいて、先生は発達障害に関しては門外漢であるけれど、最近発達障害に関する心理学・脳科学研究が進んできたことに興味をもって、それらをまとめたという印象です。
なぜそのような印象を受けたかと言うと、山口先生の研究や経験の話は部分的で、殆ど他者の著書や研究による知見に則って構成されているからです。
発達障害の研究・支援をしている人に役に立つかは微妙ですが、発達障害の研究を知るための副読本としては役に立つかもしれません。
私自身は教科書で学んだことの復習や研究ベースで発達障害に目を向けるためのきっかけになったと思います。
発達障害の素顔 脳の発達と視覚形成からのアプローチ (ブルーバックス)
- 作者: 山口真美
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/02/19
- メディア: 新書
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