たいやきさんは本を読む

臨床心理士・公認心理師の読書ブログ

534冊目、中村文子、ボブ・パイク『講師・インストラクターハンドブック』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「90:20:8の法則」

 

 

これまで私は社内研修を積極的に行ってきました。

 

放課後デイ・児発職員向けに、発達障害の基礎知識、ことばがけの技術、療育の基本知識、放デイ・児発職員の基本的な態度等など…その多くは事業所単位、時に社内全体に対し研修を行ってきました。時に社外の放デイ・児発にも赴き研修を行ってきました。

 

研修は主にパワーポイントを使った講義形式で、その技術は大学・大学院での研究発表の為の学習の他、各種学会や研修受講の経験から方法を学んできました。

 

これまでの社内研修では、沢山の方々から私の研修に対して「わかりやすい」、「これから○○を頑張らなければ」、「○○を反省し振り返ることができた」などと好意的な評価を沢山得てきました。

 

それでも…この本を読んで、私はこれまでなんて下手な研修を行ってきたのだろうと反省しました。

 

おそらく私が高評価を得ていたのは、意欲的な受講者からであり、そうでない人には伝わっていなかった。その時その時の学習内容に興味が薄い人であれば、それは仕方のないことだと思っていました。

 

この本を読んで、研修参加者の中でも、意欲の低い人のモチベーションを上げる為にどのような構成にするのか、またどのような工夫するのか、そして私自身どのような努力をすればいいのか理解しました。目からうろこです。

 

今私は、社の新人研修の為のオリエンテーション、障害者福祉の基本、発達障害・発達とその支援の基本の為の研修動画を作っています。

 

この本から学んだことを元に「参加者主体」の研修、「技術を身につけ実務に役立つ」研修を行うための「しかけ」・「工夫」を行い、社の職員の知識・技術・態度の向上に貢献したいと思っています。