[460冊目]ドナ・ウィリアムズ『自閉症だったわたしへ』☆☆☆

一番気に言ったことば「基本的にいつも、間接的なやり方がいいのである」



全体的に読んでいて思ったのは、非常に雑然としていて、ストーリーの意図するところや作者が何を伝えたいのかがわかりにくいなということです。


この本は自閉症自閉スペクトラム症)を抱える著者が、人生を語り、自閉症の世界を語ることを目的として書かれたものです。


自閉スペクトラム症だけでなく、虐待、解離性同一症といった心理的な問題もストーリーの中で語られます。それだけでなく、他者との関わりから高機能自閉症と言われる方が他者に影響されパーソナリティを形成していく過程や、自閉スペクトラム症故に他者との関係のなかで不利益を被る際の一事例として読むことができます。


正直本文はつまらないですが、エピローグとしてまとめられている部分や、訳者のあとがきを読むだけで、自閉スペクトラム症を抱える人に関わる人にとって役立つ示唆が得られると思います。


自閉スペクトラム症自閉症アスペルガー障害・高機能自閉症)を抱える方がどのように社会、世界、または人間関係を捉えているのかについて知りたい方は(面白いと思った人は別に、なぜ私がつまらないと言ったのかを考えながら)一読することをお勧めします。


自閉症だったわたしへ (新潮文庫)

自閉症だったわたしへ (新潮文庫)