たいやきさんは本を読む

臨床心理士・公認心理師の読書ブログ

536冊目、中村文子、ボブ・パイク『オンライン研修ハンドブック』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「研修は「説明する」「伝える」ことが目的ではない」

 

 

先に挙げた2冊に続き、オンライン研修用のノウハウを学ぶ為に読みました。

 

基本的なところは先に挙げた2冊と同じ内容が挙げられておりますが、オンライン研修に必要な対面とは異なるやり方を学べました。

 

そうだよな、と思ったのが、そもそもオンラインで研修を行うのだから、一方的に話をするだけならオンデマンド配信でよいはず、参加するなら、ライブでやり取りする意味を研修に持たせなければいけない。と言うものです。

 

この間の研修で、ブレイクアウトルームを作ってみて、失敗だったなと思ったのは、ブレイクアウトルームで話す内容をしっかり伝えてなかったことです。口頭でのみ伝えており、勿論理解してその通りやってくれたグループもあったのですが、全然研修と関係の無い話をグループ内で行ってたところもありました。

 

この本の内容で納得いかないところがあります。カメラのオン・オフは参加者に任せる、と言うものです。著者の言う通り、自分の顔に注意がいきがちになるのはあながち間違いではないですが、時折オフにして席を外して聞いていない方がいるため、私はカメラはオンの方がメリットがあるように思います。

 

この本には、問いかけ、クイズ、チャットでの発言を促すなど、オンラインでも研修に参加してもらう工夫がいくつも盛りこまれています。参加者に参加してもらえる研修を心掛けていきたいと思います。