昨日は哲学セミナー第6回、「カール・レーヴィットと「二階建て」の日本」に行ってきました。講師は現東京大学教授の小田部胤久先生。ぱっと見は細くて頼りなさげだったが(失礼)講義内容は明瞭であったし、質疑応答での対応で見せた理解力や反応の速さは素晴らしかった。
質問をしたのはほとんど本学の教授で、小田部先生を試すかのようなテクニックを使用した質問もあったように思う。しかし顔色一つ変えずに質問の芯をとらえた回答をしている堂々とした姿に好感が持てた。
出席者には本学の教授の方々が多数参加されていた。質問内容は各先生方の個性が如実に表れていて見ていて楽しかった。
講義内容は、日本における西洋の受容形態を皮切りに、東洋と西洋、ヨーロッパの歴史観についても言及したレーヴィットが日本からアメリカへと生活拠点を変えていくなかでどのように日本文化を捉えてきたか、晩年のレーヴィットの歴史観はどのようなものであったか。
実は僕が参加した理由はレーヴィットについて学びたいからではない。
体験としての高度な演習の形式を知ることが目的である。
レポート原稿の形や発表の流れ、質問の際の視点やテクニック、返答はどのような引用の仕方が適切か。
僕はレーヴィットについては無学であるし、さらに関連としてのヘーゲル、二ーチェ、ハイデガーなどについても浅学で大人しく聞いているのがやっとだった。
2年後には先生方のような洞察と含みを持たせた質問ができるようになっていたいなぁ。