昨日「哲学への権利」というドキュメンタリー映画を大学の哲学セミナーで視た。
鑑賞後に監督の西山さんと大学の先生方が討論を行った。
映画の内容はフランスにある「国際哲学コレージュ(一般の人に開かれた大学のようなもの)」の紹介と、その関係者が人文学と哲学について淡々と語る。
哲学は活動である。
視聴後の先生方のお話しがなかなか興味深かった。
某国のグローバリズムとプラグマティズムが哲学を過小評価しているとか、科学哲学、分析哲学の台頭とかいう話があったと思うけど、僕自身は哲学が無くなることはありえないと思っている。たとえその名前を変えてもね。また科学的なものや政治哲学、生命倫理学といった現実社会との関連が強い分野についても、それらが単に形而上の理論を追うものや思想を壊滅させることはないとも思う。知的活動を楽しむことができるホモルーデンス(遊戯人)がいる限り。
しかし哲学が壁に囲まれた領域にあることは残念だと思う。もっと日常に食い込んできてもいいと思うけど、哲学の素養が日本人にはないというのは本当だろうか。わかる気もするが。
そのようななかで西山さんがこの映画の上映、討論会の開催を日本各地はもとより世界各国で行う姿勢は、素晴らしいと思います。
活動してるよー。