一番気に入ったことば「一流のスキルを持ったカウンセラーであることと、独立開業してカウンセリングルームを経営することは全くの別物です」
この本は心理カウンセリングを行おうとする人にとっては、本当にバイブルと言えるほど必要なことをまとめて理解できるつくりになっています。
ビジネスとしてカウンセリングを行ううえで必要なマーケティング、広報のための基本的知識を得られることはもちろん、カウンセラー(セラピスト)として重要な心構えとして、「クライエントの要望に応える」「自分の得意な分野を売りにする(それ以外は専門家なら…)」「クライエントの特性に合わせて対応を柔軟に変える」「受付や初回の印象、対応が今後の面接に影響する」「ドロップアウトなどのクライエント側の不満について」「ブレないカウンセリンをするための心構えや生活に必要なこと」など、開業心理士(カウンセラー)以外でも臨床心理士や公認心理師として重要なことが学べる本だと思いました。
また、大学院で学んだ臨床心理士としての枠組みと、応用としてその枠組みを出る、崩すことで得られるもの、クライエントに貢献できることについても考察できました。
ニーズがあるから儲かる。
現在常識とされている心理カウンセリングの常識を問うと共に、やはり心理カウンセリング、臨床心理学の知識をもっと社会に提供し貢献していくべきだしこれまでの「待ち」の姿勢から「攻め」の姿勢への転換があってこそ、社会一般の発達障害や精神疾患へのネガティブな印象を変えていくことができる(かもしれない)と思うのです。