たいやきさんは本を読む

臨床心理士・公認心理師の読書ブログ

読了[480冊目]ロバート・L・ケーゲル他著『発達障がい児のための新しいABA療育 PRT』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「ピボタル領域」


pivotalとは、枢軸の、中枢の、重要なという意味です。


PRT(pivotal response treatment)はABAを基本とし、ケーゲル夫妻(お二方ともに博士)が開発した方法論です。


主にモチベーションと行動の自発性に着目した介入方法を提案しています。


私自身も非常に共感する考え方であり、適応的行動の学習効果を高めるためのヒントが沢山ありました。


私自身が療育をするうえで大切にしている信念は…

一番大切なのは本人が楽むこと!
やらせる学習ではなく、本人が自発的にやる学習を提供する。そのための工夫をする。
構造化された環境でのみできる行動よりも、日常的な環境で般化できる行動を身につけてもらうようにする。
罰は基本使用せず、報酬を使用して学習してもらう。
ネガティブな声掛けをせず、ポジティブな声掛けをする。そのために、ポジティブな面に着目したり、リフレーミングを行う。


ABAの基礎を学んだ人は、応用としてPRTの理論や方法論を学んで損はないと思います。


PRT 〈Pivotal Response Treatmentの理論と実践〉: 発達障がい児のための新しいABA療育

PRT 〈Pivotal Response Treatmentの理論と実践〉: 発達障がい児のための新しいABA療育

  • 作者: ロバート・L.ケーゲル,リン・カーンケーゲル,Robert L. Koegel,Lynn Kern Koegel,小野真,佐久間徹,酒井亮吉
  • 出版社/メーカー: 二瓶社
  • 発売日: 2016/09/20
  • メディア: 単行本
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