本日読了[440冊目]『子どもが語る施設の暮らし』編集委員会・編『子どもが語る施設の暮らし』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「問題はソフト、つまり職員の質なんです」



この本は、「東京地区児童養護施設高校生交流会」に参加した高校生たちの生の声を元に作成されました。


児童養護施設で暮らす子どもたちはさまざまな悲しさを抱えて施設に入所します。


それなのに、それなのに施設で暮らす間にも職員(大人)からさらに悲しみを与えられてしまう。


僕自身も施設職員として考えさせられることが沢山ありました。


自分の働く施設でも、職員に対する子どもの不満を沢山聞いています。


他にも気になったことばが沢山あるので以下に記載しておきました。


「子どもはがまんしていると言わない」
「テレビゲームだけが心の拠所でした」
「生きていくのも悪くないなって思いますね」
「きちんと愛情を受けられないまま大きくなっている子はどこかおかしいんですよ。根っこがいつでもさびしそう」
「職歴の長い職員のなかには、わたしのやることは、だいたい正しいと勝手に思い込んで、自分の家にいるのと同じ感覚で仕事をしている人を見受けます。つまりは慣れているんです。」
「何か困ったことがあっても福祉司に言おうとは思わない。」
「もし、ちゃんと聞いてくれると思えてれば話したと思う。聞いてくれる大人がいれば。」
「職員に期待するなんて、世の中を何もわかっていないおこちゃまのすることだと自嘲した時期もありました。職員と接すればするほど、息苦しくてムカついてたまりませんでした。正義感を振りまいて、そのくせかんじんな時は何もしなくて、わかってもないくせに、子どもの気持ちがわかっている振りをしている職員が、憎くて憎くてたまりませんでした。」
「子どもが悪いことをしても、職員は自分たちのせいだとは思いません。そこが職員のすごいところだと思います。」
「子どもに対しての理解がないから子どもは非行に走るのに、自分たちが何もできない、おさえられないと判断したら、どっかへやっちゃうのは最低だと思います。」


もちろん良い職員も沢山いるし、子どもたちのために頑張っているのに、やり方が間違っているだけということもあります。


何よりも大切なのは、子どもの気持ちに寄り添うこと、子どもの立場に立って考えることではないでしょうか。しかしそれは普通の大人にとってはとても大変なことのようです。



子どもが語る施設の暮らし

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