一番気に入ったことば「さまざまな仮説を立ててそれを一つずつ検証していく。その結果到達する全体像こそが「見立て」である。」
援助職では、記録の書き方も重要な能力の一つだと思います。
ただ、記録の書き方についてのスタンダードが議論されることが少ないためか、大学院の講義で正しい面接記録の書き方を学ぶ機会は少ないと思います。
このような本で自主的に学ぶことが大事だと思います。
この本で特に役立ったのは、MSE(Mental Status Exam)です。
MSEとは、クライエントの外見や、思考と知覚の状態、洞察力や判断力などを観察を通して客観的に捉える事です。
例えば身だしなみが整っている人は社会機能が維持されている。
一方乱れている人はセルフケアが減退しており、脳障害や統合失調症、抑うつ症状などが疑われます。
インテークで得た情報から見立てや方針を立てることにも役立ちました。
4章の記録の事例と問題個所、修正案のところも、記録を書く際にどの辺に注意すべきか理解できます。
たとえにユーモアがあって読みやすく、また、簡潔で実践的な内容が盛り込まれています。
現在対人援助職に就いていて、援助記録について「このままでいいのか」と疑問に思った人、きちんと学びたい人にはオススメの本です。
相談援助職の記録の書き方―短時間で適切な内容を表現するテクニック
- 作者: 八木亜紀子
- 出版社/メーカー: 中央法規出版
- 発売日: 2012/08/29
- メディア: 単行本
- クリック: 5回
- この商品を含むブログを見る