一番気に入ったことば「クライエントに求められる課題は(…)「自分の思考・行動・感情の変化」や「状況や周囲の人間の反応」に注意深く目を向けることなのです。」
認知行動療法(CBT)を実践するセラピストのための基礎的な知識が学べます。
CBTが他の療法と異なるのは、個人の性格よりも事象と行動に重点を置くところです。
性格を変えたい、対人関係がうまくなりたいなど、人生の大きな問題を解決するためにはそれなりに時間がかかります。
なぜならそれらは個人が比較的長期にわたって自らを構成してきたものであるからです。
それよりも、今具体的に何に困っていて、それを解決するためには現在の認知や行動をどう変容していったらよいかを考えます。
直近の問題に取り組み、より深い問題に取り組みやすくする方が現実的だと思います。
そのためにはまず、クライエント本人が自分を知ることが必要です。
クライエントが自分を知ることや、クライエントが自ら改善に向けた認知や行動を行っていく手助けをするのがCBTです。
実践者であるセラピストは、それらの技法を知ることはもちろん、クライエントのアセスメントを丁寧に行い、個々人に適切な技法を提供していく能力が必要です。
実践家のための認知行動療法テクニックガイド: 行動変容と認知変容のためのキーポイント
- 作者: 鈴木伸一,神村栄一,坂野雄二
- 出版社/メーカー: 北大路書房
- 発売日: 2005/12/01
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (7件) を見る