一番気に入ったことば「論文を書く上で最も役立つのは、論文を読むことである。」
この本では、第1部で卒業論文研究の進め方やこの本の使い方、論文の構成や引用の仕方といった基本的なことがわかり易く記述されています。
第2部では、論理展開のレッスンと銘打ち、先行研究とその研究を元にして実施された本研究、その研究の評価と読者のための参考文献を提示しています。
そこでは、生態心理学、感情心理学、社会心理学、発達心理学、教育心理学、認知心理学、性格心理学、健康心理学、臨床心理学についての研究を一つずつ扱っています。
第三部では、例題として、妥当性や分析方法に誤りのある研究のレジュメに対して問題点を指摘するかたちで、論文に対する批判的読み方を学びます。
最近は論文の要点やその論理的背景、そして研究計画のために必要な情報のみの抽出を目的とした読み方をしていたので、批判的に論文を読むことが無かったように思います。
実際プロの書いた論文でも、疑問点や怪しいところはたくさんあるし、誤植もあります。
卒論研究のための論文をもっと読まなければ。
- 作者: 大野木裕明,中沢潤
- 出版社/メーカー: 北大路書房
- 発売日: 2002/09/01
- メディア: 単行本
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