本日読了[299冊目]帚木篷生『閉鎖病棟』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「人の人生はひと続きにみえるからこそ安定している」



著者の精神科医としての特性を活かした作品です。


精神科の患者がどのような人たちか、そしてそこでどのような生活をしているのかを垣間見ることができます。


また同時にそこから私たちの社会との繋がりをみることもできます。


精神病者や殺人犯罪者を区別する基準は、社会性の欠如ですが、しかし人間性までも欠如しているような重篤な精神疾患の人は滅多にいません。


むしろ社会の中でうまく立ち回っている人の集団の中に、人間性の欠如した人が多く潜んでいるようにも思います。



閉鎖病棟 (新潮文庫)

閉鎖病棟 (新潮文庫)