本日読了[227冊目]永井均『これがニーチェだ』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「哲学は主張ではない。それは、徹頭徹尾、問いであり、問いの空間の設定であり、その空間をめぐる探求である。」




西洋哲学には3つの柱があります。それは「真理」と「倫理」と「美徳」です(真善美ともいいます)。


これらの視点は互いに排他的な側面もありますが、哲学の中で並列的に問われることもあります。


むしろそれらについて輻輳的に扱うことを可能にしたのが哲学なのだと思います。


この本でも3つの問題について言及していますが、主要な問題は美徳についてだと思われます。


芸術作品を見る際に相対的態度は許されるが、真実を求める際に相対的態度は忌避されます。


でもその作品が有名であればある程、権威によって蓄積された解釈方法と前提知識が思考の幅を狭めてしまいます。本当の○○なんて実際は自分の中にしかないはずなのに。


また、生きていると感じることは快楽です。


ゆえに喜ばしき知識とは私が現在生きていると再認させてくれるような知識であると思われます。


生きていることを感じさせてくれる良書でした。



これがニーチェだ (講談社現代新書)

これがニーチェだ (講談社現代新書)