一番気に入ったことば「人間からの人間疎外」
マルクスについては教科書的な知識しかありませんが、この本からはマルクスの根元的姿勢が見られます。
経済と哲学の融合。現実と真実の非対応をいかに近づけるか。時間と運動が鍵かなと。
前半は冗長と思う部分が多くてつまらなかったけど、後半ヘーゲルの『精神現象学』が絡んできたあたりからは面白かったです。
マルクスは難解と聞いていたので構えてたけど、この本を読む限りでは結構常識的な論に帰結しているように思えました。
読みながら中国やインドなどの大規模生産工場を思い浮かべました。
また、大量消費のために常に欲求を誘発させられている私たちも、ある種の知識を持つ資本家に搾取されているようです。
- 作者: マルクス,長谷川宏
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 文庫
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