本日読了[202冊目]松井豊『セレクション社会心理学12 恋ごころの科学』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「ストーゲイ」


対人関係、とりわけ恋愛というものに特化した社会心理学研究を扱った本。


基本は質問紙法による調査結果の紹介ですが、この本自体が20年近く前に出版されたものなので、データはやや古いものになっています。


この手の社会心理学研究をしたい人にとっては基礎的な研究が多数載っているので利用価値があると思います。


僕はカナダの心理学者Leeの色彩理論(恋愛関係の志向性を環状に類型化したもの)を授業で知ったとき感心しました。


そこでは恋愛の型をルダス(遊びの愛)、プラグマ(実利的な愛)、ストーゲイ(友愛的な愛)、アガペ(愛他的な愛)、エロス(美への愛)、マニア(狂気的な愛)に分けています。


この本の後ろには自分の型を調べられる付録が付いています。


内容的には、恋愛に対して男女間の性差がさまざまなところに表れているのが面白かったです。


男性は恋愛行動の初期段階から相手にコミットメントしていて、女性はキス以降の深い関係になることで相手にコミットメントするようになるらしい。


比較的女性の方が、異性に対して恋愛感情と好意をきっちり区別していて、男性は恋愛感情と好意を混同しやすい。


どちらが別れの主導権をもつかにもよりますが、別れた後に男性は未練たらしく、女性は友人関係を続けられやすいということにも表れます。


僕はこの手の研究をすることは無いですが、興味深く読ませていただきました。恋愛は人生の大問題ですから。



恋ごころの科学 (セレクション社会心理学 (12))

恋ごころの科学 (セレクション社会心理学 (12))