本日読了[166冊目]ポール・ギャリコ/矢川澄子(訳)『スノーグース』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「あんなに世界中にありふれて同種のものがひろまっていながら、見るひとそれぞれの胸に最も秘めやかで大切な思い出をよびさますのですね。」


花の美しさは、色や香りといった花が持つ純粋な存在そのものにあるのではなく、花を見る人が美しさを受けとる感性の方にあるのではないだろうか。


この本は三篇の、雁と、驢馬と、牝牛の話です。言い換えれば、想いと、願いと、祈りの話です。


読んでいて内容がすっと入ってくるし、わかりやすい表現だからこそ、その先を想像させ解釈の世界を広げてくれる。


僕はそんな小説が好きです。


優しい文体に癒されました。



スノーグース (新潮文庫)

スノーグース (新潮文庫)