一番気に入ったことば「上丘で見ているものは意識の上には表れない。」
この本は大脳生理学について一般に脳科学や心理学に興味のある人のために解り易く書かれています。
著者がニューヨークで高校生向けに行った講義が元になっているらしいです。
難しいことを解り易く伝えることは、自分の中で理解していて、しかもどうすれば相手に理解してもらえるかを考えて言葉を選んでいるということ。これは中々難しいことだし、これをできる人は頭がよいと思います。
「報酬系」「ミラーニューロン」「シナプス」「βアミロイド」「ヘブの法則」といった脳科学の知識から、「自由意志」「クオリア」「意識」といった哲学的問題まで幅広く扱っています。
400頁近い本で、かなりの情報量なので、全て一度に理解することはできないとは思いますが(^_^;)心理学が好きな人にとってはかなり面白い本です。
生理学が進歩し、脳の機能も解明されていく中で、人の無意識の活動が解明されています。
しかしまだまだ脳には謎がいっぱい。まだまだこれから面白いことが見つかるでしょう。
未知には不安と期待が含まれます。
進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)
- 作者: 池谷裕二
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/19
- メディア: 新書
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