今日の心理学用語12「機能的自律性」

機能的自律性 (Functionalautonomy)



「動機づけに関する概念で、生得的な(一次的欲求)を満たすための手段として用いられた事物や行動が、発達過程で自律的なものへと変化し、そのもの自体が欲求の対象となること。

例えば、新生児にとって母親の存在は生命を維持するための空腹や渇きを満足させる手段としてしか認識されていないように考えられる。しかし、その後の乳幼児期における母親への後追い行動は、母親が生得的な要求を満たすための手段から、要求の対象そのもへと進化したことをように見受けられる。

この概念によれば、人間は生得的な要求から派生しつつも、機能的には全く独立した獲得的要求を発達の過程で獲得することが可能となると説明できる。

同様の考えはS.フロイトの「昇華」やウッドワースの動機づけ理論などにみられ、人間特有の可塑的な動機づけ体系を理解する試みとして位置づけられている。」



動機づけについては、確かに一次的欲求から派生して欲求の対象が変化、または分散していくことがあるように思います。恋愛において、最初は美味しいものを御馳走してくれる(生理的欲求)、欲しいものを与えてもらって快楽を満たしてくれる(快感情の欲求)、楽しい場所に連れて行って楽しみを共有できる(新奇性への欲求)、会話に同調して好印象を与えてくれる(所属と愛情への欲求)、などの手段を用い、要求の対象を自分にしようとするテクニックは一般的によく利用される「機能的自律性」の説明になるのでは。