[115冊目]小此木啓吾『フロイト思想のキーワード』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「愛することと働くこと」


心理学者としてフロイトの権威は皆無に近いが


思想家としてのフロイトは未だ息をしているように感じる。


この本はフロイトの思想だけでなく、その人生についても触れている。


フロイトは16年もの間癌と戦い、その間も昼間は診療、夜には執筆を続け、死の二カ月位前まで精神分析治療を行っていたという。


死の半年前に書かれた書簡にある「まだ数週間は生きられるでしょう。そうなら、まだその間、分析治療を続けることができましょう」という文章からは、他者を愛することと働くことを人生の目的としたフロイトの誠実さがひしひしと伝わってきた。


ちなみにここ最近フロイト関係の本が続いているのは哲学系の演習でエロスとタナトスというテーマで発表をしたためです。


結局タナトスについてはあまりよくわからなかったというか、その存在に確証が持てなかった…



フロイト思想のキーワード (講談社現代新書)

フロイト思想のキーワード (講談社現代新書)