[87冊目]河野哲也『暴走する脳科学』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば[アフォーダンス]


アフォーダンスは行動主体が環境に変化を引き起こし、その変化が行動主体に再帰する循環的過程を表現する概念である。


心は人の内面の中だけで完結する外界と隔離された存在ではなく、環境と関係をもつ志向性を有する。


心は拡張されているのだ。


またこの本では自由意志の有無についても書かれている。


僕自身は今のところ自由意志擁護派だが、世の中には(僕の友人にも)自由意志は存在しないと主張する人がいる。


自由意志を否定する人は、おそらく哲学的決定論と、神経科学の研究において脳の活動電位が自己決定に先駆けて起こっているという実験報告によるのだろう。


決定論は限定した範囲で語られるものであるし、神経科学の実験報告も意志と認識を混同しているように思える。


意図しないで行為することが、未来の意志決定へと影響を与えていることもある。


意志決定は自空間的な幅をもつのである。


ここでは語りつくせない面白い議論であり、本当は心理科学を用いて自分の論を主張したいところだけど
そういうのは僕のすべきことではない気がします。


僕は研究者になれるほどばかにはなれない。せいぜい大学で研究者の真似ごとをするのが精いっぱいだ。


それにしても意志決定と認識の問題は面白すぎる。今後もっとそれらの本を読んでみたい。


暴走する脳科学 (光文社新書)

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