[37冊目]石田衣良『娼年』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「過剰な欲望をもつ人は生涯を檻の中で送ることもあるだろう」


檻とは刑務所のことではなく、自分を自分で制限してしまう精神的なもののこと。だと思う。


欲望は生きることと密接に関係しているはずだが、ホモ=ルーデンス(遊戯人)としての人間は、快楽を弄ぶことを覚えた。


マゾヒズム、禁欲、依存症。欲望だけでは片づけられない行為。精神遊戯は人と動物を隔てる。





石田衣良の作品を読むといつも心地よい優しさを感じる。


衝撃や感動は刺激的で魅力があるが、それは何かが過剰であるということだ。


優しさは過剰すぎるものには含まれないのではないでしょうか。


娼年 (集英社文庫)

娼年 (集英社文庫)