たいやきさんは本を読む

臨床心理士・公認心理師の読書ブログ

(ここから9月読了分)[35冊目]バロン=コーエン・ボルトン:久保紘章・他(訳)『自閉症入門 親のためのガイドブック』☆☆☆

一番気に入ったことば「事象関連電位」


脳が光か音を感知すると、電気活動が生じ、特定の突発的波形として記録することができる反応のこと。
外的刺激に直接反応してしまう。


事象関連電位が自閉症と関連しているらしいということより、脳の活動を解明することにより今まで精神病とされてきたものが肉体的な欠陥とされていくことに驚きを隠せなかった。


この本は実際の自閉症患者の例をあげつつ、自閉症の基礎知識を載せている。


親のためのガイドブックと表題にあるが、学術的な記述がかなりあり、親のためには不必要では?という内容がかなり含まれている。


知的な意味で自閉症を知るにはよいが、親のためには『図解 よくわかる自閉症』が向いていると思う。


自閉症入門―親のためのガイドブック

自閉症入門―親のためのガイドブック