[34冊目]宮沢賢治『すいせん月の四日』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「明日の朝までカルメラ菓子の夢を見ておいで」


岩手の冬。寒く厳しい冬に耐える人々の気持ちと、春を待ち焦がれる気持ち。


(新潟だけど)小さい頃田舎に住んでいた時の感じを思い出した。




さくさくさくさく雪が降り、もつもつもつもつと積もってゆく。そして世界は白く薄暗くなってゆく。


一面真っ白になる大地。光と影のコントラストの世界。空を見ても真っ白な視界。


冷たい吹雪の後には晴れ上がり、空には星が瞬く。澄んだ空気が広がる。


窓を開けるとすんと透き通った雪のにおいが鼻を通る。


雲の中に日が昇り、朝にはばあちゃんが囲炉裏炬燵に火を入れ、昼に狭い世界で温かなひと時を過ごす。
夜には豆炭アンカが布団の中に温もりを用意してくれていた。


寒い冬に僕を温めてくれる人はもういない。


宮沢賢治のおはなし (5) すいせん月の四日

宮沢賢治のおはなし (5) すいせん月の四日