[13冊目]鯖田豊之『肉食の思想 ヨーロッパ精神の再発見』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「日本人のままごと肉食」


この本は44年も前に書かれたもので、この本のなかにあるデータや「日本では肉食はぜいたく」など
やや古さを感じさせるところがあるものの、食から西洋文化を見つめる視点は実に面白い。


そのなかでも実感したのは、やはり欧米はキリスト教を知らずして語ることができないということだ。


人間と動物にはっきりと一線を引き、人間をあらゆる動物の上位に置く。


牛や豚は人間に食べられるために神様がつくってくださったもの。


西欧では動物の丸焼きや血の滴る頭、内臓を安価で購入できる食材として食べる。食文化として定着しているから抵抗がない。


もちろんこれらは個人レベルの話では成立しないことだろう。


また西洋の階級意識や社会意識にも言及し、西洋文化を学ぶ上で一読の価値があると思う。


肉食の思想―ヨーロッパ精神の再発見 (中公文庫)

肉食の思想―ヨーロッパ精神の再発見 (中公文庫)