[11冊目]加藤尚武『現代倫理学入門』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「「私が私自身に最大の関心を持つ」と言うことは、「私はエゴイストである」と言うことの比喩的な表現に過ぎない。」


この本は大学の講義用のテキストとして利用されたものだ。


ミルやカント、ベンサムを引用しつつ著者が魅力的な問いを投げかける。


読んでいくためにはある程度倫理学の基礎知識が必要だと思う。


著者は読み物として通読できるように心がけて書いたと言っているが、どうかなー。


講義は自分の好きな「考える」ということを喚起してくれるもので面白かったが
難題ばかりで、問いに正しく答えられたかどうかは疑問だな。


講義中での先生のことばで面白かったものに
自己決定権は嘘の権利である。
また世の中には嘘が多く、哲学・倫理学を学びそれをあばくのだ
というのがあった。


僕自身は哲学、倫理学は今まで見えなかったものを見えるようにしてくれたり
霧がかかっていたものを晴らしてくれたりする「気付き」を与えてくれるように思う。


これからも定言名法に従って生きていこうと思った。
無理なことでも、理想を持つことは許されるだろう。


現代倫理学入門 (講談社学術文庫)

現代倫理学入門 (講談社学術文庫)