[8冊目]兼好法師:武田友宏『徒然草』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは」


この本は角川が出している「ビギナーズ・クラシックス」シリーズというもので、現代語訳も解説もあり読みやすい。


上記のことばは137段美学について。


眼前に美しいものが見えなくても、その美しい情景を想い求めようとする心にこそ
美しさを味わおうとする審美眼があるのだ。


またこの話は男女の恋愛にも続く。


相思相愛で結ばれる仲だけでなく、失恋や片思いをもって真の恋を知るとする。


恋の語源は「乞い」で相手の魂を求める心の動き。らしい。


つまりそれが無くなったら恋じゃないし、それがあれば恋してることになる。


最近久しぶりに片思いの胸がぎゅーっとなって喜びがあふれてくる気持ちになった。


美しいだけを求めるならこのままでいい気もするけど、あまりにも美しさのみに傾倒することは現実を見失うことにもなる。


この本で徒然草の全ては読めないが、他にも名作名言が多く、共感したり感心したりにやりとさせられたり
吉田兼好の魅力が詰まっている。


傍らに置いてふとした時に開きたい一冊だ。