たいやきさんは本を読む

臨床心理士・公認心理師の読書ブログ

(551冊目)岡本真一郎『悪意の心理学 悪口、嘘、ヘイトスピーチ』☆☆☆

一番気に入ったことば「さまざまな言語伝達のかたち」 新書だけど、かなりしっかりした学術書で、ことばがどのような意味をもって相手に伝わるのか学べます。 私達はことばそのもののもつ意味だけでなく、その裏にある意味や言外の意味、文脈の流れや表情や…

(550冊目)両@リベ大学長『本当の自由を手に入れるお金の大学』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「日本の健康保険は世界一」 以前知り合いの家でこの本を見たときは、表紙から大したことない本(失礼)と思っていました。 投資の為の本を探して本屋で物色していたところ、中身をみたら、わかりやすいし本当にお金の基礎知識が詰まって…

(549冊目)エマ・ウィリアムズ他(著)、壁屋康洋他(約)『アンガーコントロールトレーニング 怒りを上手に抑えるためのステップガイド』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「ACTプログラム」 この本は認知行動理論と社会学習理論に基づくアンガーコントロール(アンガーマネジメント)のプログラム実施者向けのマニュアルです。 全12回、1回2時間で行うプログラムで、アセスメントやホームワークなど、しっかり…

(548冊目)日本アンガーマネジメント協会(監)『2023年版アンガーマネジメントトレーニングブック』☆☆

一番気に入ったことば「3コラムテクニック」 アンガーマネジメントについて色々学ぶ中で、全体像が見えてきました。 アンガーマネジメントには、基盤とする理論や方法、プログラム等が複数あること。 心理学、心理療法を元にしたものでもいくつかの種類があ…

映画備忘録8月-10月

メイドインアビス深き魂の黎明 アニメの続きで視ました。アニメを視た感想として、設定とキャラクターや世界観は良いがそれほど感動はないかな。 竜とそばかすの姫 絵と歌が素晴らしい。ストーリーはいまいち。 インディジョーンズ失われたアーク 初見。映画…

(547冊)安藤俊介『はじめてのアンガーマネジメント実践ブック』☆☆

一番気に入ったことば「自分の感情に責任を持つ」 感情的になることは社会人として戒められることのように思われますが、実際の社会生活、仕事の上では感情抜きで理性的に他者とやりとりするのは理想論です。 怒りのみならず、哀しみや苦しみといったネガテ…

(546冊目)北村年子『おかあさんがもっと自分を好きになる本』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「セルフ・アファーメーション」 セルフアファーメーションとは、自分を肯定する言葉のことです。 子育てに疲れ、悩む保護者は自己否定的な感情に囚われがちです。 この本はそんな辛さを解消するための方法が記載されています。 この本…

(545冊目)ロナルドT.ポッターエフロン他著、藤野京子(監訳)、『アンガーマネジメント11の方法 怒りを上手に解消しよう』☆☆☆

一番気に入ったことば「気持ちを感じなさい。行動を選びなさい」 怒りのスタイルは11分類ありますが、さらに大きい項目だと、「隠された怒りスタイル」「爆発的な怒りスタイル」「慢性的な怒りスタイル」の3つにまとめられるみたいです。 どうも海外テキスト…

(544冊目)飯沼和三『Q&Aダウン症児の療育相談 専門医からのアドバイス』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「もしもダウン症だからという理由で愛せないとしたら、まずダウン症というものをよく理解する必要があります。」 ダウン症の子を持つ全ての保護者の方に読んでもらいたいくらい名著です。 ダウン症が1000人に1人の割合(1997年出版時)と…

(543冊目)榎本あつし『自律型社員を育てる「ABAマネジメント」』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「カウンターコントロール」 カウンターコントロールとは、行動自体を直接変えようとすると反発が出る、というものです。 行動を邪魔されたり、否定されると誰でも反発が出ると思います。 この本では、応用行動分析(ABA)の知識・技術を…

映画備忘録5月-7月

ばるぼら 手塚治虫原作とのことで視てみた。二階堂ふみの美しい裸体を鑑賞する映画。 ローマの休日 小学生の時に、授業の一環で視たけど、小学生にわかるわけねーよとずっと思ってた。オードリー・ヘプバーンの美しくもコミカルな演技が目を引く。 ショーシ…

読了(542冊目)杉山尚子,他『行動分析学入門』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「行動分析家」 文章量が多いし、情報も多い入門書です。あとがきで杉山先生も言及しているように、入門書ではない。私は行動分析の実用書と捉えました。杉山先生曰く、行動分析学の究極の思想が込められているとのことです。 故に私も…

541冊目、前田鎌利『プレゼン資料のデザイン図鑑』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「1スライド1メッセージ」 私自身社内研修を頻繁に行っており、また、チームで研修資料を作成していることもあり、これまで感覚で作っていましたが、よりよいパワポ資料を作成する為に、加えてチームメンバーに基準となる知識を伝える為…

〈540冊目〉小笠原恵(編)『発達が気になる子のやる気を引きだす指導法』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「権利の剥奪による行動の促しはNG!」 これ、本当に事業所職員、大人に多くて、私は研修でいつものように指摘しています。 私は「権利剥奪型指示」と名付け「○○しないと○○できない」ということを辞め、「権利付与型指示」→「○○したら○○…

〈539冊目〉鈴木春人『プレゼン資料のための正しいデザイン』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「おすすめのゴシック体」 社内研修資料を作成するための勉強として、プレゼン資料の出材の勉強をする為に手に取った本です。 同時に、社内研修を行う他の専門職に教える為、あるいは研修資料となるパワポのスライドを作成する基準を決…

〈538冊目〉奥田健次『叱りゼロで「自分からやる子」に育てる本』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「やめさせたいと思うよりも何をやらせるか考えてみましょう」 この本は行動分析の理論をもとに、専門用語を使わず子育て(子どもとの関わり方)について書かれた本です。 上記気に入ったことば、専門的に言うと、不適応行動の消去あるい…

映画備忘録2月~4月

ルパン三世ワルサーP38 かなり昔に視た記憶が部分的にあるが、殆どストーリーを忘れていた。90年代のアニメ絵とストーリーを感じた。 幸せなひとりぼっち 常に私もひとりぼっち。常に私も死にたいのに周囲のおせっかいに邪魔されている。 機動戦士ガンダム閃…

537冊目、佐藤恵美『もし部下が発達障害だったら』☆☆☆

一番気に入ったことば「「異動」というその場しのぎの対処だけでなく、Mさんをどうマネジメントするのか、というところが課題であると言えます。」 私の職場にも、数名、診断のついてないけれど発達障害の特性がある方、あるいはグレーゾーンのと思われる方…

536冊目、中村文子、ボブ・パイク『オンライン研修ハンドブック』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「研修は「説明する」「伝える」ことが目的ではない」 先に挙げた2冊に続き、オンライン研修用のノウハウを学ぶ為に読みました。 基本的なところは先に挙げた2冊と同じ内容が挙げられておりますが、オンライン研修に必要な対面とは異な…

535冊目、中村文子、ボブ・パイク『研修デザインハンドブック』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「「わかる」と「できる」は違います。同様に、「できる」と「実践する」も違います。」 この本は先にあげた『講師・インストラクターハンドブック』に引き続き、研修デザインを学ぶ為に読みました。 前作となる『講師・インストラクタ…

534冊目、中村文子、ボブ・パイク『講師・インストラクターハンドブック』☆☆☆☆☆

一番気に入ったことば「90:20:8の法則」 これまで私は社内研修を積極的に行ってきました。 放課後デイ・児発職員向けに、発達障害の基礎知識、ことばがけの技術、療育の基本知識、放デイ・児発職員の基本的な態度等など…その多くは事業所単位、時に社内全体…

533冊目、小澤温『よくわかる障害者福祉』☆☆☆

一番気に入ったことば「障害者総合支援法」 社の新人研修用に、自分自身改めて学ぶ為に購読しました。 私の仕事である児童発達支援・放課後等デイサービス事業は、障害者支援という大きな括りの中ではほんの一部、ということになります。 基本的なことをいつ…

映画備忘録

11月~1月はあまりみられなかったなー ハムナプトラ 失われた砂漠の都 インディージョーンズ的な冒険アドベンチャーの面白さがあった。 ぼくらの7日間戦争 1980年代の学校や家庭のステレオタイプに抗う中学生(?)のファンタジー。上映当時に観た人は主人公た…

532冊目、佐々木丈裕『一人前社員の仕事の基本ルール』☆☆☆

一番気に入ったことば「なにごとも、気付いた人がする。1分だけでもいい」 上記は「Q:社内や自分の机は、誰が掃除するのですか?」の問いの答えとして書かれていました。 片付け、掃除ができない人で、どんどん共有場所を散らかしていく人がいます。聞かせ…

531冊目、Joe『離れたくても離れられないあの人からの「攻撃」がなくなる本』☆☆

一番気に入ったことば「「攻撃欲が強く、なおかつ支配欲が強いタイプ」の多くは、根源的な自信、自己肯定感が薄いと言ってもいいでしょう。」 パワハラ関連の本を探していて、売れていたので購入してみました。 心理士からの見解としては、キャッチ―な言葉を…

530冊目、竹内一郎『やっぱり見た目が9割』☆☆☆

一番気に入ったことば「人が他人の顔写真を見て「魅力的な異性」「魅力的な同性」「平均的な異性」「平均的な同性」という判断をするのに要する時間はほぼ0.5秒である」 ノンバーバルコミュニケーションについての本。 言語情報以外の非言語情報がどれだけコ…

529冊目、竹内一郎『人は見た目が9割』☆☆☆

一番気に入ったことば「言葉は七%しか伝えない」 新人用研修作成につき、言葉以外の情報もコミュニケーションには大切ですよ、と言いたくて読んでみました。 人は外見で判断するもの、だから私達は「人を外見で判断してはいけない」と教育されるのである。 …

528冊目、井上雄彦・原口英之・石坂美和『発達が気になる幼児の親面接』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「親面接では、アセスメントとカウンセリングの両方の視点を意識しながら進めていくことが大切です」 上記の「ことば」に含め、(勿論保護者との関係性やニーズに配慮しながら)アドバイスしていくことも私達専門家に求められます。これは…

527冊目、片田珠美『他人を攻撃せずにはいられない人』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「支配こそが究極の目的」 攻撃欲の強い人は職場でパワハラを行ったり、家庭でモラハラを行ったりする。以下引用。 攻撃欲のある人は、攻撃していることを周囲に気づかれないように隠蔽する達人であることが多い。 しばらく一緒にいると…

526冊目、吉田秀子『これだけは知っておきたい労働基準法の基本と常識』☆☆☆☆

一番気に入ったことば「同一労働同一賃金」 ウチの会社で昨年7月から規定された固定残業代、固定残業時間については、会社から納得いく答えが無かったので、この本にもある労働局のあっせん制度を使わせて頂きました。 労働局のあっせん、とは、労働者個人と…